シナリオライターにおける1日あたりの執筆量とギャンランティについて

http://1999.cocolog-nifty.com/blog/2006/07/post_88e8.html

その昔、PBM現役当時の話。
記憶によると一日25KB程度で月に100〜200くらい。
当然本職は別にあったわけだから、効率としてはそこそこだったはず。

所有している「田中ロミオ」氏の関連媒体*1によると、同氏の1日あたりの執筆量は、だいたい10〜20k/1dayくらいが目安*2で、緊急時には60k/1dayくらいまでは可能だけど、こうゆうことを続けると1週間くらいで指がまったく動かなくなるのでやめたほうがいいとコメントされています。「元長柾木」氏もだいたい10〜20k/1dayくらいとコメントされていたので、シナリオライターの1日あたりの執筆量の指数値はだいたい10〜20k/1dayくらいが目安のようです。となると、エロゲー業界屈指の遅筆で有名な「王雀孫」氏はどれぐらいの執筆量なのか非常に気になってしまう。

最近聞く限りでは神堂劾が本当に速い。トップスピードで日産100KBを数日維持できるというんだから、「人間じゃあねえ……」とかそういう感じ。

ちなみに「田中ロミオ」氏は、「100〜120k/1dayなんて、怪物すぎてとても真似できない」とコメントされています。まぁたとえスピーディだとしても、質を伴っていなければ意味はありませんし。


1kあたりの単価は、800〜1200円くらいが標準額のようで、100k/1dayの執筆量をこれに当てはめると、1日あたりの単純な粗利*3がおよそ10万円ということに。ちょっと凄いと思ってしまった。ちなみに2004年当時の「田中ロミオ」氏のギャランディは、1kあたり1000〜1500ガバス程度*4 *5とコメントされています。当時は「山田一」の実績があったとはいえ、まだまだフリーになりたてほやほやの時期だっただけに、それなりに評価されるようになった今ではもう少し上昇しているかもしれません。

中堅どころのシナリオライターギャランティは、100前後がほぼ平均で、150あたりが上限のようです。*6エロゲーはまとまった分量を書く仕事なせいか、文字単位の単価はどうしても安くなってしまうらしく、書く分量が少ない他メディアならもっと高くなるとコメントされていました。ということは、シナリオライターよりもラノベ作家の方が儲かるのではないかと思われます。


関連:text-size
http://grev.g.hatena.ne.jp/keyword/text%2dsize

数字で見るこの界隈:付記その2:エロゲの開発費の一例

http://d.hatena.ne.jp/ama2/20060728#p3
via http://d.hatena.ne.jp/REV/20060728#p1

店頭価格を8800円とすると、メーカーの取り分が4400円。小売は7掛け前後でしょう。この計算だと、2600本で「トントン」。

以前、ソフト単体では赤だったけど、サントラやドラマCD、設定資料集などの関連商品でペイできたという話を聞いたことがあります。二次収益を見越した戦略を練らなければあまり儲からないのかも。
ところで、この間久しぶりにセルビデオコーナーに立ち寄ったんですが、以前に比べてセルビデオの値段がとても安くなっていることに驚きまして、同じエロ系だったら、エロゲを制作するよりもエロビを制作した方がよっぽど安上がりで収益率も高いのではないかと思ってしまいました。いやはや。とはいえ、エロゲのように二次収益は期待できないし、女優はクリエイターによって生み出されるものではないだけに、苦難があると思われますが。


関連:rev:エロゲの開発費
http://grev.g.hatena.ne.jp/keyword/rev%3a%e3%82%a8%e3%83%ad%e3%82%b2%e3%81%ae%e9%96%8b%e7%99%ba%e8%b2%bb

*1:Colorful PURE GIRL2004.8月号、アストラルバウトvol.7 餓弄外伝 我が青春のオタメディア

*2:普通に作業ができる状態という前提

*3:打ち合わせ、資料調査、企画書・各種書類作成、プロット作成、契約終結までのやり取り、といったフェーズは含めない純粋な執筆のみの対価

*4:業界内情暴露なので通貨単位は曖昧に

*5:単価で見ると安い分類らしい

*6:上下ともども超法規的例外アリとのこと